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Book Guide for Rusties 2005/02

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A: 殿堂入り 5: 読め, 4: まあ面白い, 3: お好きに, 2: つまらん, 1: 金の無駄

2月

武田徹「戦争報道」ちくま新書
歯医者用としてずいぶん長い間かけて読む。 日本の通信社の由来などがわかって面白かったが、 ベトナム戦争報道の話やそこから映画「地獄の黙示録」の話になる あたりはなんだか引用だらけでオリジナリティが感じられず。 最後のビデオ・ジャーナリスト→ インターネット・ジャーナリスト→田中宇話のあたりも たいしたことは書いてない。

と、すると
面白いと感じた最初の通信社由来部分も引用なのかなあと思えてきた。 いろんな意味で最近の新書っぽい本。

鈴木隆之・藤井誠二「500万で家をつくろうと思った」アートン
藤井誠二は少年事件などで有名なノンフィクションライター。 思ったらしいけれども、結局500万では建っていません。
吉田豪「人間コク宝」コアマガジン
これも素晴らしかったのだが、なんで書き忘れていたんだ。 昨年末くらいに読んだ。すごかったですよ。 坂上忍あたりがマニアックな人選ですよ。
Allen Carr「読むだけで絶対やめられる禁煙セラピー」KKロングセラーズ
昨年読んだのだが書き忘れ。煙草やめて5ヶ月になります。 この本を読むだけでは無理だったと思いますが、 一つだけ当たり前だけど気づかなかったことが書いてあって、 補助にはなったと思う。
桜玉吉「御緩漫玉日記(1)」エンターブレイン
桜タモ吉になり、編集者白瀬は、鼻ちょうちんを出していない。 フィクション度合いが増えているんだけども その割にはこれまで触れられなかった離婚の事情なども本当っぽかったりして。

そういえば西原理恵子の上京物語もそうでした。

ノンフィクション風日常を描いていた人が、 もっと深いことを描くためにフィクションの体裁を取ったというのは面白いなあ。

私はこの二人の漫画が大好きだ。 なんかこの2人には通じるものがあるのかな。

しかし桜玉吉の鬱の描写がどんどん深みを増していて(感染りそう)、 なんかすごいところにすでに到達していないですか。 文学なんかと対比するんじゃなくて、その他の表現物とかを見回しても、 この人に勝るものは無いんじゃないだろうか。

この2人に並べたいのが枡野浩一なのだけども、 あの真摯で端正な文章で、ぜひダークな人間関係を読みたいなあ。 と思っていたらすっかりblog有名人に。

この3人は、たとえ巨匠になっても大丈夫という安心感があるのも共通点。


No.
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