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Book Guide for Rusties 2002/08

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A: 殿堂入り 5: 読め, 4: まあ面白い, 3: お好きに, 2: つまらん, 1: 金の無駄

8月

「大逆のゲリラ」
皇居にミサイルを撃ち込んだ過激派、 戦旗共産同(現BUND)のさびしい末路について荒岱介が書いた本。

官憲に真っ向から刃向かう技術力と信念とは裏腹に、 どうにもその活動が滑稽だったり、有名な新左翼とは思えない幼稚な思考など、 どうにも理解できないが面白く読める。 テロ集団も過激派も新左翼も興味が無いが、 武闘闘争を停止し、共産主義の行き詰まりからエコロジー主義への転向、 しかしミサイル事件による指名手配者の逃亡バックアップ(結局時効成立まで 逃げ切った)を続ける後半はなにか物悲しい感じであふれている。

指名手配犯の一人が、結局自分たちのやったことは無意味だったのでは、
というのは「まったく(残念だけども)その通り」と思った。

けどもあの厳戒態勢の中皇居にミサイルを撃ち込んだ人たちがなあ、
やっぱだめだったって、そうなんだけども、なんだか寂しい話だ。

「グレコローマンかたぎ 単発企画」
グレコローマンかたぎの 「今日も暑いな、安藤」があんまり面白かったので、
祝儀変わりに。

初めて買ったサイバーでハイパーなオン・デマンド出版本が
コレなのはどうかと思う。

基本的にはWebに載った内容ですが、
知らなかったのも多いのでそれなりに楽しめる。

しかし畑正憲のどうぶつ王国
「あれはおれのための王国であって、おまえの王国ではない」
はすばらしい。

手書きのあとがきの文字。
端正な筆跡が以外だった(失礼)

Googleで「グレコローマンかたぎ」を検索するとなぜかこのページが最初に出てくる。
なんて畏れ多いことをするのかGoogle。
こちらがお探しのページです
パンクで面白いッス

(2002/10/27追記)

「BECK(12)」
ロッキン少年漫画
おもしろいなあ。
9/18のところ、すぐジミヘンの命日とわかってしまったよ。
そういう人にはこんな面白い漫画はない。
「気分はグルーヴィー」以来か(古い)
「2ちゃんねる公式ガイド2002」
いままで出た2ちゃんねる関連本・ムックのなかでは文春本の次に しっかり作られているように思った。 CDで、なかなか見られなかったFlashを見ることができてうれしい。
「B型平次捕物控」
私の生涯ベスト10に入るいしいひさいちのB型平次シリーズの最新刊。
おーもーしーれー

っていうかまだ新作が出るとは。
帯に初単行本化、とあったが、じゃーこれまで出てたのは何?

「秘密の手帖」
この人は漫画評論だけやってればよいのではないだろうか。
なんでこんなヘタれ文章の業界内輪本なんて書いてるんだろう。

なんでこの人がずっと生き残っていて、
なんだか偉そうなことが言える位置にいて、
たいしたことがない文章を書いて金をもらっているのか、
さっぱりわからない。

柳沢きみおがいつまでたっても青年誌で連載が絶えないのと同じで、
漫画世界の謎のひとつだ。

言い過ぎ?
だって一度でも週刊アスキーのへたれ漫画で笑ったことがあるか?

「花ぺん(1)」
相変わらずアッパーな文章で独自の世界を築いていて面白い。
女子中学生漫画家としてデビューした当時は、
いまどきのリアルな好奇心旺盛な10代の言葉のサンプルとして、
強烈な違和感に感動していたのだが、
そうじゃなくて、この人が面白いのだ。

WWWのおかげでいろんな所属・属性の人の文章を読めるようになったけども、
これだけの文章はなかなか見つけられない。

「極リーマン(1)」
漫画のいろいろな職業シリーズ(「はたらくおじさん系」と勝手に名付けた)だが、
交通事故鑑定人や監査役まんがが出てきたあたりでそろそろ打ち止めか、
と思っていたが、そうか南極越冬隊という手があったか。
「こちら葛飾区亀有公園前派出所(131)」
やはりどうにもつまらなくなっているような気がする。ここ数年。
私が変わった?
「がん専門医よ、真実を語れ」
がんに関する話より、がん検診を無用とし、早期発見の意味がないものとする 著者の主張と、それに対する反応から、 医療検診というのは大きな利権の場なのだというのを認識した。
「ヒカルの碁(18)」
キャラクターズガイドには騙されたが、 これは番外編を集めた物。
おもしろい。

しかしこの人は絵のディテールがすごいな。
柳沢きみおはこれを読んでいるだろうか。
表紙のかわいい子のTシャツ。最初気づかなかったが、
一度気づいたらそうとしか見えなくなるという、
人間が画像処理だけでものを認識しているのではないという良いサンプルに。
(私が認知科学の教科書で見た絵は、
強い日差しの木漏れ日の中の白黒ブチの犬の絵)


No.
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