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Book Guide for Rusties 2001/01

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A: 殿堂入り 5: 読め, 4: まあ面白い, 3: お好きに, 2: つまらん, 1: 金の無駄

1月

「NHKの知力」
NHKいろんな職員のインタビュー
なんか頭悪そうな人ばかりなんですけども、
NHKの森田美由紀アナウンサーはレッド・ツェッペリンが好きだ
というところだけ感動
すばらしい

「UNIXの1/4世紀」
一般書として扱ってみました。
UNIXの根底の思想(パイプとソフトウェアツールズ、spawn()、ファイルシステム...) 多大な影響を受けたのですが、やっぱ「Biffはそんなに吠えなかった」 というのが一番この本の白眉でした。

「リセット」
時間三部作の最後。 あいかわらず北村薫作品は嫌味な登場人物ばかりだ。
幻想四海・変若 2/4の「森博嗣ファンの文系婦女子の方、あなた騙されてます」にウケたのですが、 似た感じかも。
誤解を恐れずに書くと、文系婦女子への過度な妄想みたいなものを北村薫作品の 登場人物(を好む人、男女問わず)に感じるのだった。
などといいつつも、 最初退屈ながら、半分くらい物語に引き込まれました。 どうでもいいような絵本の紹介はいいから(ってそこにファンは惹かれてると推測)。

「えろえろ」
松沢呉一特集は続く。この人はコンスタントに面白いです。

「悪問だらけの大学入試」
なかなか笑える悪問がありますが、 まあしかし傾向として入る人は入るんじゃないかと。 後半は河合塾の主張。

「と学会年鑑2001」
面白い。でも私は二次情報だけなので、あまり「と」な方と変わりませんという 自覚を忘れないようにする。

「ジパング(1)(2)」
最新鋭イージス艦がミッドウェイ海戦にタイムスリップした話。
戦国自衛隊から何も進化してないです。

「バリバリ伝説(1)」
なんかコンビニにありました。しかしなぜいったいいまバリ伝。
今思えば、バリバリ伝説等走り屋系が流行る中で、 「あいつとララバイ」を連載していた楠みちはるの方がえらい
ウッドストックで実は一番信念を通して かっくいいのはシャ・ナ・ナかもしれないということに気づいたのと同じですか。

「対談の七人」
つまらん。爆笑問題なんでつまらないのだろうか。

「大エロ捜査網」
松沢呉一特集つづく。小さな特集まとめた感じで、でも面白い。

「光さす故郷へ」
本の雑誌および兄が薦めていたので読む。
感動した
まいったこれは
話自体はよくある満州からの引き揚げ苦労話なんだけども、 苦労度合いもかなりですが、でも以前フジテレビ「NONFIX」でやっていた 満蒙開拓少年団よりはまだましで、 三波春夫のようにシベリア拘留されて赤化されてきたみたいな話もないのですが、 もちろん日本を前にして母が子をその胸でなす術もなく亡くしてしまう辛さなんて いうのは何と比較することもしてはいけない類のものなのですが、 この本が読んでいてそういう突き放しができなかったのは、 著者の大叔母である主人公が、自分と同じ町の出身で(うっかりすればどこの家かも わかりそうなくらい近い)、満州に置き去りにされて相当にひどい状況で心の支えと して思い浮かべるその故郷というのが、自分と同じあの海辺の茶畑だらけの 町であることに尽きる。
たとえば、父から聞いた空襲時の伯父がやっていた遊び、焼夷弾が 棒に見えるときは安全で、点になったら防空壕に飛び込む、なんていう ともすればたわいもないエピソードが、圧倒的な戦争のリアリティとして 私の心に刻まれているような、それと似た感じで。
私の父母はおそらく戦争を記憶として持つギリギリ最後の世代で、もう60を過ぎていて もうちょっとでそういうリアルな戦争体験者が身近からいなくなっていく現状は さすがにちょっとヤバいかもしれません。

やりますかそろそろ。

戦争。

いやそういう話ではなくて、そういうリアルな話をこの著者のように優れた 記録として留めようとしたものはたくさんあるんだけども、たとえ優れていても、 身近なリアルではなくなって、知らない間に歴史の中に埋もれていくことにふと 不安を覚えた。
あの町
ショボい町なんだけどもなあ
しかし元榛原町民は必読の書と言えよう(←感動して悔しいのでオトしてみた)

「バトル・ロワイヤル完全攻略ガイドブック」
つまらん。が映画見る前にシナリオ読んでしまった。しっぱい。 脚本を書いた金持ちのボンボンが偏った全共闘世代への幻想を持っている 気色悪いシーンが一番いやでした。

「ザ・ワールド・イズ・マイン(13)」
深作欣二に映画化してほしいな。

「度胸星(4)」
広げた風呂敷は、責任を持って畳もう(三谷幸喜)

連載終了時にいろんなwebサイトで話題になっていたようですが、 実際なにが起こったのかがよくわからなかったので、真相を知りたい。

「こちら葛飾区亀有公園前派出所(123)」
両さん。
コンスタントに面白いんだけども、ためしに終わってみるのもいいかもしれない。

「おさなづま(1)-(6)」
ダ・ヴィンチというヌルい雑誌があるんだが、その特集で 2000年の漫画ベスト3にこの漫画をあげている人が複数いたので買ったみた。
つまらん。最悪。
私の中の分類ではスピリッツの「よいこ」と同じ最悪分類に入る。 (なお、「21世紀少年」「昴」「最終兵器彼女」はおなじ最悪漫画でも、別の分類に なります)

「魔羅の肖像」
すばらしい。硬軟取り混ぜ縦横無尽に、魔羅やその他のエピソードを綴っていく。 生真面目さといやらしさの微妙なあたりにいる語り口がすばらしい。 この人はオウム華やかりしころのSPAの連載で知ったが、まとめて 読んだらこんなに面白い人だったとは。 こういう著作の資料的価値(100年単位で)はかなりのものだと思う。 (この人自身もそういう貴重な資料を学術とは違った立場で蒐集している) ちょっと本屋さんで探してみよう。

「17歳の軌跡」
ふつうの人の写真と数ページのインタビュー。というだけだと珍しくないが、 これは10数年前に出版された「17歳の地図」の人々を訪ねて再度写真を撮り インタビューしたもの。
「17歳の地図」を当時読んだ、 著者と同じように十数年を挟んで再度彼らに出会った人でしか 味わえない感動を得ることができて大変うれしい。
私だって当時は20歳だったのだ。
当時の写真集はタイトルを「17歳」と変えて再度出版されたが、 さすがに十年以上前に戻って読んでくださいと言えない点で、 同じ感動を味わってほしくてもそれができなくて残念だ。
本はとっくに処分してしまったが、 かなりの子が記憶に残っていて覚えていた。 みんないろんな十年を送ってきているというごくあたりまえのことがこんなに 泣けるなんてなあ。

「渡邉恒雄 メディアと権力」
今年のベストセラーは今年のうちに、シリーズ
のつもりが年越してしまった。
うっかりすると新聞記者の話というのを忘れてる。なんでお前が総理決定にまで出てくるのか、とか、なんでお前が外交のカギを握っておるんだ、とかツッコみどころは多いが、物語としては共産党時代から読売新聞社での政治部記者からトップに上り詰めるまでの権力闘争が描かれているのですが、本宮ひろしの漫画みたいで面白いです。

「GO」
今年のベストセラーは今年のうちに、シリーズ
のつもりが年越してしまった。
「本の雑誌」ではずいぶん絶賛されたいたのが、普通のよくできた青春小説にしか 思えない。転結もありきたりじゃないのかなあ。といいつつも、よくできた青春小説にはしばらく出会っていなかったため、よかったとも思っている。

桜井は僕が薦めるたいていのものを、「カッコいい」と言ってくれた。ブルース・スプリングスティーン、ルー・リード、ジミ・ヘンドリックス、ボブ・ディラン、トム・ウェイツ、ジョン・レノン、エリック・クラプトン、マディ・ウォーターズ、バディ・ガイ……。でも、ニール・ヤングだけは桜井の趣味に合わなかった。理由を訊いた。
「だって、歌が下手なんだもん」

ディ、ディランより下手すかー
ウケる。

「ぼくたちが石原都知事を買えない四つの理由。」
しかし石原都知事が支持されたのはわかる気がする。

「東電OL殺人事件」
今年のベストセラーは今年のうちに、シリーズ
のつもりが年越してしまった。
ニュース新聞と無縁なので事件についてはほとんど知らなかったので、 (唯一の情報が爆笑問題の「でんこちゃん」ネタだった)経緯がよくわかった。 これは話題になるはずだ。
出版時には無罪判決が出て、たしかその後また 覆ったのかな。
まだまだこの深い闇の中に、得体の知れないなにかが潜んでいるように思える。
っていう言い方がずいぶん好きなようです、この著者。

「経済ってそういうことだったのか会議」
今年のベストセラーは今年のうちに、シリーズ
のつもりが年越してしまった。
貨幣のところがとてもわかりやすくて、さすが売れただけある。
面白い。

「作家の値うちの使い方」
もう売れて話題になったのが自慢したくてうれしくてたまらんって感じだ。
得意になっているのが本当にかわいい。
ロバート・M・バーカー Jr.の名前が何回出たか数えた人はメイルを。

あと、SPA!の「罰あたりパラダイス」の著者紹介文がいつ
「渡米、デッドケネディーズに参加
が知らん間に
「渡米、デッドケネディーズと交流
に変わったのか知っている方はメイルを (ダセー)。

でも、なんだかんだ言ってけっこう読んでるな。

「第四学区」
いくつか笑った。なぜか石橋貴明は許せるのだ。
古館伊知郎。微妙なところ。

「ガダラの豚(2)(3)」
小説より怖く感じる。

「Dr.コトー診療所」
いいかげんに、実は将来を期待された大病院の天才医師がわけあって、の パターンはやめてほしい。
がこれは面白い。
そろそろ、実力は無いが金とコネで成り上がっていくような 医者の世界を描いたアンチヒーロー漫画が出ないものか。
天才肌医師を追放したときに思わずやったぜと叫びたくなるような漫画を 描けるやつはいないのか。

「太郎(1)」
いいかげんに、あいつがボクシングを!? ボクシング漫画導入部はやめてほしい。
つまらん。

「新世紀エヴァンゲリオン(6)」
TVより悲しかった。どこが違うかよく知らないので不明。


No.
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