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Book Guide for Rusties 2004/01

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A: 殿堂入り 5: 読め, 4: まあ面白い, 3: お好きに, 2: つまらん, 1: 金の無駄

1月

桑原茂一2監修「これ、なんですか? スネークマンショー」新潮社
懐かしかった。ラジオの方は知らないけども、最初の 選挙カー風キャンペーン(田中角栄のそっくりさんが同行)の雑誌記事を 覚えている。「増殖」は兄が聞かせてくれた。 地方暮らしにしてはけっこう初期から知っていたんだなオレ。
「別冊宝島Real(56) 筑紫哲也『妄言』の研究」宝島社
以前各ニュースショーの同じ題材の扱われ方について分析した本があって、 その当時騒がれていたニュースステーションよりもNEWS 23の方が バランスが悪かった、というのを見て、なるほどなどと思ったのですが、 それを書いていたのが元朝日新聞社だかの人だったのでいまいちだったのですが、 筑紫哲也は朝ジャのころからずっとこんなんだったような気がするので、 何を今更とおもったのですが、執筆者に高橋秀実を見つけてつい買って しまった。
しかしつっこまれまくってる昨年の終戦記念日特集ってのは見たかった。

追記:
2001/04の 草野厚「テレビ報道の正しい見方」 (amazon) でした。 元朝日ってのは間違いで(あぶないあぶない) 慶応の先生らしい

爆笑問題「こんな世界に誰がした」幻冬舎
サイゾーの連載をまとめたもの。飽きてきているけども再読ぎりぎり耐えるレベル。 偉そうだな。連載では何が嫌いかというと、サイゾーの連載のところに小さい字で、最近 読んだ本とかの感想が書いてあるのがいやだ。うまく説明できないのですが、 ゴーマニズム宣言の欄外に感じる嫌悪感みたいなのと似てるように思う。
Rebecca Blood「ウェブログ・ハンドブック」毎日コミュニケーションズ
ということで未だよくわからなかったというか、 それはおれと関係あるの? なにかおれに影響あるの?と思っていた「ウェブログ」だ。 いつも見ているサイト Yamadas Project (→YAMDAS Projectでした: 2004/01/31) の方による翻訳。 どこかで「サイケな表紙」とあったのだが、私の想像するサイケデリックとは 違っていた。 「Movable Typeで 今すぐできるウェブログ入門」 「ウェブログ入門」 と違い、米国での流行までの経緯や運用の話。ツールの説明は無し。
この3冊を読んでようやく整理がついた。

一般的にいう「ウェブログ」というのはあの形態でのWebのコミュニティ形成が重要と 著者は言っている。 そして、私があまり興味を持てないのは、そのコミュニティというのが鬱陶しく 感じるからだというのがわかった。読んでいる途中にページに折り目をつけたのは (癖です)、そういう鬱陶しさを感じた部分ばかりであった。 もう一つ、この本で語られている運用のコツ、たとえば見やすさであったり、 フレイムを起こさないことであったり、論理的であることだったり、 そういうなんというのかな、これらを守った品行方正さが鬱陶しいのだった。

頭脳明晰で誰にでも優しくてポリティカリ・コレクトな言説しか発しない 学級委員というのはときに退屈ではないですか。 それよりも校則も守らず暴力的な不良少年だったり、 まともに人と話せないようなオタク少年の牛乳パックコレクションだったり、 もしかしたら話すのもいやなたぐいの相手と、 コミュニケーションをとらずに (もしくはハイパーリンクという一方的で最低限なコミュニケーション手段で) 触れられる/繋がるというのが、 Webを主としたインターネットの面白さだと感じている (似た意味で匿名デフォルトが定着している2ちゃんねるが面白いのだと思っている)。 暴論や非客観性からなる文書って面白い。また、自分の客観性を維持するために 大変有用だったり。

10年Webやってますが、3人くらいかな、実物を知らないのにメイル交わすような 方は(しかも2回/年くらいの頻度で)。基本的に誰とも知り合いたくはないのかも しれん。

ということで私はどこのコミュニティにも参加する気もない (カテゴライズされるのは仕方ないですが)、 したがってsuchi todayは いつまでだってもいわゆるウェブログ(にはなりません|ではありません)。

というのは私個人の立ち位置であって、実際には様々なコミュニティが 大変有用なOS/ツールやドキュメントであるとか、 議論・話題を提供しているんだよな。 なんだか自分だけ楽している/ズルしているみたいに感じる。そういうのも鬱陶しい原因の 一つというややこしいことになっていたり

ちなみに、実は一番ためになったのは訳者あとがきだった。この本で触れられている 内容と日本の状況がわかりやすく分析・説明されていて、また明解だった。 私もウェブログという言葉とツールとコンテンツの関係がよくわからなかったのですよ。 あとがきが読みにくいとかで(購入者には) Webで公開されているが、 そんな騒ぐほどのものでもないんじゃないかと思った。このへんも 多少読みにくくても面白ければ、(おれが)読めればよしと考える私と、 読みにくい、読めない、読ませる気がない、そもそもユニバーサルデザインとは、 という真っ当な考えを公表する方 (それはおそらく正しくて、揶揄してはいけない)の立ち位置の違いを 実感させられた。

堅苦しく書いているが、要はウェブログと聞くと「なんちゃって」と書けない雰囲気や 嘘が書けないというかいい加減さを許さない雰囲気を私が 勝手に感じてしまい(そうではない面白いところもある) なんとなく腰が引けてるのだった。

そういうことで、通常であれば

なんかゴミの分別うるさそうな都市部のおばさんっぽい
(イラク反戦デモに家族で参加/子供にマクドナルドは食べさせない)
第一人者(だそうだ)によるウェブログの詳しい解説書。
あとがき面白い。

とか一言ですませてしまう感想がこうやって長くなってしまっているのだ。
自意識過剰とはいえ、ああ面倒だ。

もう一つ、
ツールとしての便利さに惹かれて、 実はすでにMovavleTypeを試していたりして。 アップデートしやすいインストール構成とか、早さとか、機能を試行中です。
採用するかはまだ不明。

まだあった、
帯域幅の説明が違っていないだろうか。
私が勘違いしていたのだろうか(プログラマなのに)。
調べてみないと。

追記: 2004/02/09

上の「帯域幅」について訳者のyomoyomoさんからメイルがあり、 英語での「bandwidth」は1ヶ月の転送量を意味する言葉として使われて いることがわかった(例: レンタルサーバの bandwidth: 1G/Month)。 しかし日本語でそういう使い方がされている例が少ないことがわかり、 違和感があるのは共感していただき、 サポートページには「転送量」という風に訂正が載ることになった (→もう載ってます)。

人様が一所懸命訳した本についてこんな印象批評を書くような私にも、 丁寧に対応していただき大変恐縮しました

小田嶋隆「かくかく私価時価」ビー・エヌ・エヌ新社
これは「噂の真相」の5年分くらいまとめたもの。 すげーひさびさな気のする単行本。 小田嶋隆ってこんなに面白いのにどうして本がバンバンでないんだろうか。 なまじ実力のあるコラムニストというのは、あまりに本質を突きすぎてしまう故に、 雑誌である一方で商取引の場である一般誌からは敬遠されてしまうのだろうか。
吉野朔実「弟の家には本棚がない」本の雑誌社
本の雑誌の連載をまとめたもの。「読みたくなる感」がする面白い漫画。 本上まなみの旦那も登場。
西原理恵子「とっぱらい」鳥頭の城
公式サイトで2004年カレンダーを買ったら付いてきた。 申し込んですぐ予約いっぱいになってしまったので貴重品かも。 まあじゃんほうろうきで言及されていた、スネイク氏の紹介してきた 北海道漫画がメイン。よくこの漫画が通ったものだ。
秋本治「こちら葛飾区亀有公園前派出所(138)」集英社
だからなんで買っちゃうかな。これ。
Michael Moore「おい、ブッシュ、世界を返せ!」アーティストハウス
そんなに民主党がいいのかなあ。アメリカはわからん。 けど面白かった(内容の検証はできません(日本だって無理だってのに))

No.
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