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Chrome Killer (プロセス的な意味で)

Chrome Festival

Chrome Festival

わたしはWebを見る時URLを20個分くらい一括してブラウザを開いている。かつてのSleipnir 1.66では200URLくらいをまとめて開いていてもビクともしなかったが、最近のブラウザはどれもヤワになってしまい、100も開くとフリーズしたり落ちたりしてしまう。なので20個ずつ分けて開いている。

Chromeは(メモリが許せば)比較的多くのウインドウを開くことができたのだが(そういうCMがありました)半年くらい前からタコになって、ちょっと長く使っているとメモリ使用量がどんどん増えて、すぐに落ちるようになった。

Chrome Halt Message

しかも、不正に落ちたけども再起動するか、というこのダイアログが出るのはいいのだけど、そのダイアログのOKを押してもいないのに、そのとき開いていた全タブをそれぞれ一つのウインドウで勝手に再起動するのだ。4GBくらいの搭載メモリマシンでは突然スラッシングが始まり、OSの反応がずいぶん鈍重になってしまう。

ウインドウの×ボタンもまともに表示されるまでは何分も待たされるひどい状態で、タスクマネージャでkillしようにもタスクマネージャ自体が遅くて5分から下手すると15分、マシンが使い物にならなくなり迷惑このうえないのだ。

こんなときのために、便利なのがWindows XPから追加されたtaskkillコマンドだ。少し前に会社で教えてもらって大変重宝している。

こんな簡単なバッチファイルをchrome_killer.batとかいう名前で作っておいて、最もアクセスしやすいランチャやタスクバーに登録しておくのだ。できればワンクリックで起動できるのがのぞましい。

起動すると先頭に chrome と名前がついたプロセスは全部killしてくれて、すぐ現状復帰できる。

ChromeはウインドウやExtensionのそれぞれが独立したプロセスで動いている富豪的な設計のようで(初めてTask Managerで見たときはびっくりした)、タブやプラグインのどれかが過負荷になっても他のプロセスに影響がないのがウリだった。しかし、なんらかの共通機能が落ちてしまうと、全プロセスが落ちてリカバに入ってしまい、裏目、裏目にでちゃったよおじさんと化すのだ。難しいものだ。勝手にバージョンアップもいいけども、もう少し安定してもらえるとうれしく思う。


生茶・ザ・スパークリング、 教科書に載らない日本の飲料

生茶・ザ・スパークリング

生茶・ザ・スパークリング

今年の夏、キリンから生茶・ザ・スパークリングというPETボトル飲料が発売された。私は炭酸飲料が苦手だが、少し前に発売されてたまたま飲んだ三ツ矢サイダープレミアム梨がずいぶん美味しかったのもあって、こちらもすぐに買ってみた。

飲んでみたらこれがずいぶん美味しい。甘味料もアスパルテームのような人工甘味料でないのも気に入った(私は、PPP、ポンポンペインがちなので苦手なのだ)。すっかり気に入ってしばらく毎日買っていたのだけども、すぐ棚から無くなってしまった。美味しいから品切れ気味なのかなと思っていた。

他のコンビニでも置いているところがなく、いっそのこと箱買いしてしまうかと、amazonや楽天でも品切れでなければいいな、と思って調べてみた。

キリン 生茶 ザ・スパークリング 500ml×24本
キリンビバレッジ (2012-03-06)
売り上げランキング: 835

現在は検索対象から外されてしまっているが、今でも↑から商品ページは見ることができる。写真も入れ替わっているけどこれはamazonのミスかな。リンク先では正しい画像が表示されている。

すごい悪評の嵐(今は少し良い評も加わっているが、最初見たときはオール1だった)。なんか皆と違うことをわざと言いたがる中二病じゃなくて、ここで悪評を読むまで私は本当に美味しくて、世の中品切れだらけじゃないかと思っていたのだ。確かFacebookかどこかの誰かのエントリのコメントに「生茶といい、三ツ矢サイダーといい、今夏は微炭酸新製品の当たり年です」のようなことを書いた覚えがある(穴があったら入りたい)

その後妻を含む何人かの方に飲んでもらったところ、どなたも「うぇ」という、人から薦められたものを飲んだときの反応としては最悪の反応を見ることができた。とにかくまず思うのが「甘いんだ!? うえ」のようなのだ。インターネッツで検索してみたら、GIGAZINEでは「どうしてこうなった」と叫んでいた。私は長く喫煙を続けてきたので、味覚には自信がなかったのだけども、ここまで世の中の基準から外れたのは初めてではないかと思う。

そんな反応を知った後ものどごしも甘みも快適なので、常に在庫をキープして(コンビニの棚からは早々に消えていた)、会社の冷蔵庫の棚一つも生茶・ザ・スパークリングで埋め、持ち歩く水筒には常に生茶・ザ・スパークリングを入れていた。

生茶・ザ・スパークリングがいっぱい(夢みたい)

amazonで再度注文しようとしたら、早くも投げ売り状態でなんと24本の箱が972円(40円/1本)になっていた。ほんの1ヶ月前にはコンビニで1本150円で売っていたのに。おそらく最初のロットの賞味期限が近づいていたせいだと思う(9月末だった)

amazonでは早くも投げ売り

世界が見捨てても私は飲み続ける、と妻子に宣言し(ハイハイすごいすごいワロスワロスと言われた(いやワロスはなかった))、これ幸いと二箱まとめて買ったりしていた。

生茶・ザ・スパークリング注文履歴

こんな感じで年が明けるまでamazonで買いまくったのだ。計8箱192本。日記にも頻繁に現れるため、Namacha The Sparkring略してNTSという略号も定着した(私だけ)。

ところが2月中旬になって注文しようとしたら、お届けまで7-10日になっている。ついにamazonも在庫がなくなったかと思い、注文はして待っていたところ、3/11にこんなメイルがamazonから来た。amazonを使って長いが、こんな風に根を上げられたのは初めてだ。

Amazon.co.jpをご利用いただき、ありがとうございます。

誠に申し訳ありませんが、お客様にご注文いただいた以下の商品が、仕入先から入荷の見込みがないことがわかりましたため、やむを得ずご注文のキャンセルをさせていただきました。

“キリン 生茶 ザ・スパークリング 500ml×24本”

ご注文の商品を入手できず、お客様にご迷惑をおかけしたことをお詫びいたします。

ほんと迷惑だ、明日からどうすればいいのだ!

この時点で手元には5本しか残ってなかった。あと少し、じっくりと味わって飲んでいこう。そして笑ってさよならを言おう。そう思っていた矢先、3/13に関西に住むかつての同僚@kokutenhoさんから、まるで私の絶望する様子を見ていたかのようにメッセージが届いたのだ。「そろそろ無くなってませんか? 楽天のワケアリショップに出てましたよ」と。

ワケあり最終投げ売り48本1700円

賞味期限が3月25日で、2箱セットで1700円。1本35円。ヤクルトじゃないんだから(しかもいまページ見たら、最後はさらに値下げで2箱1200円(25円/1本)のコーラ飴レベルになってた)。もちろんすぐに注文した。この後に及んで「急がないと無くなるかもしれない」とか言いながら。

これが届いた最後の二箱だ。賞味期限は気にせずじっくり嗜む予定。

この世で最後の生茶・ザ・スパークリング48本

この悪評で、製品開発者は左遷されているんじゃないかと心配していたのだが、つい最近新しい「キリン生茶 緑の野菜 まずすぎる」という情報を得た。調べてみたらこんなのが出てたた。

キリン 生茶 緑の野菜のブレンド茶plus 500ml×24本
キリンビバレッジ (2012-03-06)
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私にはわかる。これは生茶・ザ・スパークリングと同じ開発者の仕業だ、と(dankogai風)。だって一番最初に商品名を知ったのが「まずすぎ」なんだもの。近くのコンビニにもなく、いろいろなところで探して(TVでCMもやってるのに)先日ようやく見つけた。

お茶を飲んだあとに口に残るセロリとアスパラガスの最悪な後味。コップ1杯も飲めなかった。少しくらい口をゆすいでもいやな後味は消えない。あいつらまだがんばってたのか、という気持ちでいっぱいだ。

ということで、今夏、私の主要水分となった、生茶・ザ・スパークリング。この悪評ではもう会うことはないと思う。こうやってインターネットの歴史に、かつて生茶・ザ・スパークリングを愛し、おそらく世界でただ一人、シーズン中10ケース240本を飲んだ男を記録しておきたいと思いこのエントリとした。笑って炭酸を抜いて、さよならを言いたい。


Railsの環境オプション

新旧Railsレシピブック

新旧Railsレシピブック

些末なことだが、Rails 2.x では環境指定の方法が migrateタスク と runner と consoleコマンドで違っているのが不便だ。runnerはオプションの指定方法をセオリ通り2つ用意しているが、そのせいで余計に混乱する。特に使う機会が少ないrunnerとconsoleはいつも確認していた。こんな感じ。

rake db:migrate RAILS_ENV=production
ruby script/runner -e production 'Foo.do'
ruby script/runner --environment=production 'Bar.do'
ruby script/console production

Rails 3.xでは真っ先に改善されているかと思ったら、コマンドがrailsコマンドに集約された以外は何も変わっていなかった。これは何か理由があるのかもしれない。

rake db:migrate RAILS_ENV=production
rails runner -e production 
rails runner --environment=production
rails console production

私だったらこんな感じにするかな。rakeの環境指定は難しいところだが、rubyっぽく環境名をconfig.ymlを見て自由に指定できるようにしたい。できるのかな。consoleは直交性のために-eオプションを付けても受け付けるようにする。これだけでもうれしいけど、甘いかな。

rake db:migrate:production
rails runner -e production 
rails console [-e] production

Rails3レシピブック 190の技
高橋 征義 松田 明 諸橋 恭介
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肯定論法の奴

伊良湖岬2010

娘が幼稚園で少しきつい言い方をすることがあると婉曲に幼稚園の先生がおたより手帳で伝えてきてくれた。うわー、これ俺の影響じゃね。下の子が2-3歳特有のわがまま期で、さいきんキツめに叱責することが多いのだ。それを真似してるのだ。

とにかく小さい子はすぐ真似する。親の挙動、言動を学習する。ある日、3歳の息子が「あの赤いヤツをとってきて」とか五歳の娘が「あのかっこいいヤツね」とよく言うことに気づいた。やべえよ、俺の影響だよ。ちょっと気になるのでどうやって矯正するか悩む。

私は、ある日思い立って二人に言ってみた。「『ヤツ』という言葉は不愉快な人がいるし、乱暴な言葉なのであまり使わない方がいい言葉だ。お父さんも使ってしまうことがあるけども良くないね」と。

二人は真剣に聞いてる。

「だからね」と私は続ける。

「これから『ヤツ』という言葉は使わないようにしよう。これから『ヤツ』と言ったらヤツポンだ。『ヤツ』と言ったら、おでこを『ヤツぽーん!』と叩いていいことにしよう」「うん、わかった」と姉弟は声をそろえる。いい子たちじゃないか。

「練習してみよう。ほら言ってごらん」「ヤツ」「ヤツぽーん」わはははは「では今度は父ちゃん言うからな」「うん」「ヤツ」「ヤツぽーーーーん」わはははは。けっこう面白い。「ようし、決まりだ。じゃあ今日から『ヤツ』と言ったらヤツポンだぞ」「うん」

で、どうなったかと言うと、その日から子供たちは一度も「ヤツ」と言わなくなった。すげえよ。けどそれじゃゲームがつまんねえよ、とかすっかり手段が目的化してしまった。そう、賢明なる皆さんはお察しかと思いますが、とにかく私がことあるごとに「そこの向こうのヤツとって」「ヤツぽーーん」「洗濯機のしたにあったヤツで」「ヤツぽーーん」「昨日もってきたヤツがさー」「パパヤツぽーーーん」まあ一時間に一回はヤツポンされる羽目になった。なんだ私はとんだヤツポン野郎だったわけだが、さらに可笑しいのはうちの奥さんもちょっとダラけるとヤツポンだったのだ。私より数がすくないもののけっこう使っているのがわかった。

なんだったっけ。

叱責の話だ。

子供のわがままについ強く対応しがちだけども、それはあんまりよくないというのは知っている。最近もちょっと内輪で話題になっていたけども、こういうときは肯定論法で対応すべきだ。肯定論法というのは正しい言葉かわからない。街のファシリテータからサンデルさんまでよく使う、 “Yes and … question?”、「(そうだね|なるほど)、では○○はどうだろうか?」というパターンだ。またこれが難しい。全員に目的意識がある職場ではよほどのことが無い限りこれで議論が転がるけども、ほんの少し前まで人間というより動物、そうアニマルというカテゴリにいた子供たちがそんな簡単にいくとは限らない。

で、先日の朝、妻が作ったおむすびをなかなか食べないと言ってたので、通常であれば「屋久島に行くか?」と脅すところであるが、試しに肯定論法をトライしてみた。なぜ屋久島なのかは話せば長くなるけど、ただいま屋久島は息子の恐怖ワードになっている。いつまでもおむすびについている梅がやだとか言うので(本当は梅干しが好物)さじを投げかけたが、では父ちゃんは今から支度をがんばってするから、君もがんばって食べてみるか?と言ったらうなずいた。うなずいた、今うなずいたよ。よしじゃー競争するぞ、せーの。といって支度して戻ってきたら3つあるミニおむすびのうち2つを食べてた。すげえよ肯定論法。つうかめんどくせえよ子育て。

ただしこれは私だったから、というのがあるみたいだ。奥さんの前ではかなりわがままだそうだから。ちなみに「父ちゃん好き?」と聞くと「好きだけど、怒ってる父ちゃんは大嫌い」と言われた。父親の怖さの演出をどのくらいするか、というのは未だ決まっていない。どうしよう。父ちゃんなんて小心者で根性のないワックだと、化けの皮はどうせ思春期あたりで剥げるだろうけども、それまでな。ホントどのくらいのレベルがいいんだろう。ナチュラルボーン・ヤツポンの苦悩はまだまだ多い。


一年前の私

地震で停電した新幹線
余震で停電した新幹線

余震のためトンネル内で停車、停電した新幹線で(2011年4月)

1年前のことを日記を元にふりかえって記録しておく。2011年3月というと、父と誕生日が同じ坂上二郎が亡くなったことと、水曜どうでしょうの新作の放映が始まったことと、いろんな偶然が重なりHamamatsu.rbの発起人になったことと、ずっとやっている仕事のことなどが私の大きな関心事だった。そんな中、地震が起こった。遠くでなにかとんでもないことが起こっていて、そこで苦しんでいる人がおそらく想像できないほどいるという現実を、じわじわと理解していった恐ろしい一日だった。そしてそれは翌日以降も続いた(その恐怖は当事者に比べればほんと微々たるものだったけども)。

その金曜日は会議など午前からたくさんの予定があって忙しい日だった。14:30ころ地震。WeatherNewsの緊急地震速報で震源が宮城と分かっていたので、最低限の冷静さは保てていた。このビルで働くようになって以来、何回か地震があったがもっとも大きな揺れ。1-2分続いたのだろうか。宮城震源で浜松でこの揺れでは東京あたりは大変ではないかと思った。すぐに震度6-7とわかる。自宅にメイル。子供たちとパンこね台(と我が家で呼んでいる丈夫な場所)に隠れたらしい。若い同僚の妊娠中の奥さんが東京にいたので心配になって聞いたら、連絡はついたとのこと。社内でも出張者の確認などが始まる。

SUT 2011・03・11 15:09:25

SUT 2011/03/11 15:09:25

USBに繋げるワンセグアダプタでテレビを見ると、安藤優子さんがヘルメット被って特番になっていた。フジテレビの近くで火災のニュース。ところが震源付近の情報がなかなか入らない。阪神淡路で神戸の情報が全く入らなかったときを思い出す。仕事をしながらワンセグをつけておく。

そして15:30ころのワンセグTVの津波映像に目を疑う。車がゴロゴロと転がっているのだ。このあたりで尋常な地震ではないことをようやく理解し始める。同僚にワンセグの映像を見せる。HさんやTさんに、阪神淡路のときのようにいまだに沿岸の情報がほとんど入っていないという異常さを伝えたりする。下手すると千人単位かも、などと心底心配になった。そしてその後のあのNHKの空撮。田んぼを信じられないような速度で津波が襲っていく。津波が高くなるよく言われた入り江ではなくて、あのような平地でこの状況ということは、他の沿岸はどうなってるのかと思う。そして。地名にうとい私でも、津波の映像の発信地が広範囲なことがわかってきた。このころからもう仕事が手に付かなくなっていた。しかし予定されていた社内の打ち合わせは普通に行われていた。打ち合わせの最初、同僚に東北の親戚の存在などを聞くがキョトンとしていたくらい、遠く離れたこちらでは映像を見ていないと実感がわかない状況だった。

遅くまで仕事をするつもりだったが、早めに会社を出て帰宅。子供たちはベッドの横に靴を置いて寝ていた。TVは特別編成。ひどい状況がどんどんわかってくる。なかでも見たことも無いような津波の映像に恐怖を覚える。仙台市若林区の警察からの数百人の遺体が見つかったという情報だけが繰り返し伝えられる。そのうちに、そこだけがひどいのではなく、他の所は情報さえあげられない状況だとわかってくる。一方東京ではターミナル駅にたくさんの人が足止めされている。

夜中に原発の電源喪失のニュースが流れる。そこで初めて福島の原発のことを思い出して不安になる(私のあたりの歳の人間は、日本各地の原発の場所をよく知っている人が多い)。

ちなみに、関東で帰宅できなくなっている方たちや、いまだ連絡の取れない被災地など、ノイズになりそうな気がして、この日からtwitterは見ているだけになった。その後も地震と津波の被害や、原発の状況が明らかになるにつれ、とても普段のようなことをつぶやく気になれず、心配して連絡をくれた方が少しいたので生存連絡と、楽しみにしていたイベントに行けなくなった連絡のための2回以外は、しばらく沈黙していた。