Monthly Archives: 3月 2012

Twitterのフォローボタンがミスを誘いやすい(誘いやすかった)

Blue Impulse 2006

「Twitterが人を勝手にアンフォローするバグとその対策」というTechCrunchの記事があった。確かに今日も、絶対フォローを外さないような方が、外れていてびっくりしたばかりだ。しかし、それだけでなく、少し前に新しくなったUIにも問題が多いと思う。最近気づいたのだけど

Followers Button3 Unfollow Persons Button

この2つのユーザが、フォロー済みか未フォローがわからない。これは「フォロー」と書かれているボタンにカーソルを乗せると

2 Followers Button On Mouse

青い方はこのような表示になるので、すでにフォロー済みとわかる。ところが最初の表示は単独で見るとどちらも「フォロー」ボタンが表示されていると思い、あれ、フォローしてなかったっけ? と思わずボタンを押してしまうのだ。

白いtwit bird付の「フォロー」ボタンと、マウスカーソルを乗せたとき一瞬見える赤い「フォロー解除」ボタンは、ボタンを押したときの動作を示している。これが一般的なボタンの表示だ。ところが、青い「フォロー」という表示はボタンを押したときに起こる動作ではなく、現在の状態を表している。これが混乱の元になっている。

ここからわかる教訓は、ボタン状のものはボタンとして動作するようにすること。ボタンを押したときに起こる動作をラベルとすること。インタラクティブにこだわりすぎて一つの部品に二つの役割(ここで言うとボタンの動作表示と現在の状態の表示)を持たせてユーザを混乱させるな、ということではないかと思う。

最初の画像は小鳥の画像にしたかったのだけど、一つも見つからなかったのでブルーインパルスにしてみた。


と思って今見たら、青いボタンのときの文字が「フォロー中」になっていた。フォントの影響か、直したのか、謎だ。


Chrome Killer (プロセス的な意味で)

Chrome Festival

Chrome Festival

わたしはWebを見る時URLを20個分くらい一括してブラウザを開いている。かつてのSleipnir 1.66では200URLくらいをまとめて開いていてもビクともしなかったが、最近のブラウザはどれもヤワになってしまい、100も開くとフリーズしたり落ちたりしてしまう。なので20個ずつ分けて開いている。

Chromeは(メモリが許せば)比較的多くのウインドウを開くことができたのだが(そういうCMがありました)半年くらい前からタコになって、ちょっと長く使っているとメモリ使用量がどんどん増えて、すぐに落ちるようになった。

Chrome Halt Message

しかも、不正に落ちたけども再起動するか、というこのダイアログが出るのはいいのだけど、そのダイアログのOKを押してもいないのに、そのとき開いていた全タブをそれぞれ一つのウインドウで勝手に再起動するのだ。4GBくらいの搭載メモリマシンでは突然スラッシングが始まり、OSの反応がずいぶん鈍重になってしまう。

ウインドウの×ボタンもまともに表示されるまでは何分も待たされるひどい状態で、タスクマネージャでkillしようにもタスクマネージャ自体が遅くて5分から下手すると15分、マシンが使い物にならなくなり迷惑このうえないのだ。

こんなときのために、便利なのがWindows XPから追加されたtaskkillコマンドだ。少し前に会社で教えてもらって大変重宝している。

こんな簡単なバッチファイルをchrome_killer.batとかいう名前で作っておいて、最もアクセスしやすいランチャやタスクバーに登録しておくのだ。できればワンクリックで起動できるのがのぞましい。

起動すると先頭に chrome と名前がついたプロセスは全部killしてくれて、すぐ現状復帰できる。

ChromeはウインドウやExtensionのそれぞれが独立したプロセスで動いている富豪的な設計のようで(初めてTask Managerで見たときはびっくりした)、タブやプラグインのどれかが過負荷になっても他のプロセスに影響がないのがウリだった。しかし、なんらかの共通機能が落ちてしまうと、全プロセスが落ちてリカバに入ってしまい、裏目、裏目にでちゃったよおじさんと化すのだ。難しいものだ。勝手にバージョンアップもいいけども、もう少し安定してもらえるとうれしく思う。


生茶・ザ・スパークリング、 教科書に載らない日本の飲料

生茶・ザ・スパークリング

生茶・ザ・スパークリング

今年の夏、キリンから生茶・ザ・スパークリングというPETボトル飲料が発売された。私は炭酸飲料が苦手だが、少し前に発売されてたまたま飲んだ三ツ矢サイダープレミアム梨がずいぶん美味しかったのもあって、こちらもすぐに買ってみた。

飲んでみたらこれがずいぶん美味しい。甘味料もアスパルテームのような人工甘味料でないのも気に入った(私は、PPP、ポンポンペインがちなので苦手なのだ)。すっかり気に入ってしばらく毎日買っていたのだけども、すぐ棚から無くなってしまった。美味しいから品切れ気味なのかなと思っていた。

他のコンビニでも置いているところがなく、いっそのこと箱買いしてしまうかと、amazonや楽天でも品切れでなければいいな、と思って調べてみた。

キリン 生茶 ザ・スパークリング 500ml×24本
キリンビバレッジ (2012-03-06)
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現在は検索対象から外されてしまっているが、今でも↑から商品ページは見ることができる。写真も入れ替わっているけどこれはamazonのミスかな。リンク先では正しい画像が表示されている。

すごい悪評の嵐(今は少し良い評も加わっているが、最初見たときはオール1だった)。なんか皆と違うことをわざと言いたがる中二病じゃなくて、ここで悪評を読むまで私は本当に美味しくて、世の中品切れだらけじゃないかと思っていたのだ。確かFacebookかどこかの誰かのエントリのコメントに「生茶といい、三ツ矢サイダーといい、今夏は微炭酸新製品の当たり年です」のようなことを書いた覚えがある(穴があったら入りたい)

その後妻を含む何人かの方に飲んでもらったところ、どなたも「うぇ」という、人から薦められたものを飲んだときの反応としては最悪の反応を見ることができた。とにかくまず思うのが「甘いんだ!? うえ」のようなのだ。インターネッツで検索してみたら、GIGAZINEでは「どうしてこうなった」と叫んでいた。私は長く喫煙を続けてきたので、味覚には自信がなかったのだけども、ここまで世の中の基準から外れたのは初めてではないかと思う。

そんな反応を知った後ものどごしも甘みも快適なので、常に在庫をキープして(コンビニの棚からは早々に消えていた)、会社の冷蔵庫の棚一つも生茶・ザ・スパークリングで埋め、持ち歩く水筒には常に生茶・ザ・スパークリングを入れていた。

生茶・ザ・スパークリングがいっぱい(夢みたい)

amazonで再度注文しようとしたら、早くも投げ売り状態でなんと24本の箱が972円(40円/1本)になっていた。ほんの1ヶ月前にはコンビニで1本150円で売っていたのに。おそらく最初のロットの賞味期限が近づいていたせいだと思う(9月末だった)

amazonでは早くも投げ売り

世界が見捨てても私は飲み続ける、と妻子に宣言し(ハイハイすごいすごいワロスワロスと言われた(いやワロスはなかった))、これ幸いと二箱まとめて買ったりしていた。

生茶・ザ・スパークリング注文履歴

こんな感じで年が明けるまでamazonで買いまくったのだ。計8箱192本。日記にも頻繁に現れるため、Namacha The Sparkring略してNTSという略号も定着した(私だけ)。

ところが2月中旬になって注文しようとしたら、お届けまで7-10日になっている。ついにamazonも在庫がなくなったかと思い、注文はして待っていたところ、3/11にこんなメイルがamazonから来た。amazonを使って長いが、こんな風に根を上げられたのは初めてだ。

Amazon.co.jpをご利用いただき、ありがとうございます。

誠に申し訳ありませんが、お客様にご注文いただいた以下の商品が、仕入先から入荷の見込みがないことがわかりましたため、やむを得ずご注文のキャンセルをさせていただきました。

“キリン 生茶 ザ・スパークリング 500ml×24本”

ご注文の商品を入手できず、お客様にご迷惑をおかけしたことをお詫びいたします。

ほんと迷惑だ、明日からどうすればいいのだ!

この時点で手元には5本しか残ってなかった。あと少し、じっくりと味わって飲んでいこう。そして笑ってさよならを言おう。そう思っていた矢先、3/13に関西に住むかつての同僚@kokutenhoさんから、まるで私の絶望する様子を見ていたかのようにメッセージが届いたのだ。「そろそろ無くなってませんか? 楽天のワケアリショップに出てましたよ」と。

ワケあり最終投げ売り48本1700円

賞味期限が3月25日で、2箱セットで1700円。1本35円。ヤクルトじゃないんだから(しかもいまページ見たら、最後はさらに値下げで2箱1200円(25円/1本)のコーラ飴レベルになってた)。もちろんすぐに注文した。この後に及んで「急がないと無くなるかもしれない」とか言いながら。

これが届いた最後の二箱だ。賞味期限は気にせずじっくり嗜む予定。

この世で最後の生茶・ザ・スパークリング48本

この悪評で、製品開発者は左遷されているんじゃないかと心配していたのだが、つい最近新しい「キリン生茶 緑の野菜 まずすぎる」という情報を得た。調べてみたらこんなのが出てたた。

キリン 生茶 緑の野菜のブレンド茶plus 500ml×24本
キリンビバレッジ (2012-03-06)
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私にはわかる。これは生茶・ザ・スパークリングと同じ開発者の仕業だ、と(dankogai風)。だって一番最初に商品名を知ったのが「まずすぎ」なんだもの。近くのコンビニにもなく、いろいろなところで探して(TVでCMもやってるのに)先日ようやく見つけた。

お茶を飲んだあとに口に残るセロリとアスパラガスの最悪な後味。コップ1杯も飲めなかった。少しくらい口をゆすいでもいやな後味は消えない。あいつらまだがんばってたのか、という気持ちでいっぱいだ。

ということで、今夏、私の主要水分となった、生茶・ザ・スパークリング。この悪評ではもう会うことはないと思う。こうやってインターネットの歴史に、かつて生茶・ザ・スパークリングを愛し、おそらく世界でただ一人、シーズン中10ケース240本を飲んだ男を記録しておきたいと思いこのエントリとした。笑って炭酸を抜いて、さよならを言いたい。


Railsの環境オプション

新旧Railsレシピブック

新旧Railsレシピブック

些末なことだが、Rails 2.x では環境指定の方法が migrateタスク と runner と consoleコマンドで違っているのが不便だ。runnerはオプションの指定方法をセオリ通り2つ用意しているが、そのせいで余計に混乱する。特に使う機会が少ないrunnerとconsoleはいつも確認していた。こんな感じ。

rake db:migrate RAILS_ENV=production
ruby script/runner -e production 'Foo.do'
ruby script/runner --environment=production 'Bar.do'
ruby script/console production

Rails 3.xでは真っ先に改善されているかと思ったら、コマンドがrailsコマンドに集約された以外は何も変わっていなかった。これは何か理由があるのかもしれない。

rake db:migrate RAILS_ENV=production
rails runner -e production 
rails runner --environment=production
rails console production

私だったらこんな感じにするかな。rakeの環境指定は難しいところだが、rubyっぽく環境名をconfig.ymlを見て自由に指定できるようにしたい。できるのかな。consoleは直交性のために-eオプションを付けても受け付けるようにする。これだけでもうれしいけど、甘いかな。

rake db:migrate:production
rails runner -e production 
rails console [-e] production

Rails3レシピブック 190の技
高橋 征義 松田 明 諸橋 恭介
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肯定論法の奴

伊良湖岬2010

娘が幼稚園で少しきつい言い方をすることがあると婉曲に幼稚園の先生がおたより手帳で伝えてきてくれた。うわー、これ俺の影響じゃね。下の子が2-3歳特有のわがまま期で、さいきんキツめに叱責することが多いのだ。それを真似してるのだ。

とにかく小さい子はすぐ真似する。親の挙動、言動を学習する。ある日、3歳の息子が「あの赤いヤツをとってきて」とか五歳の娘が「あのかっこいいヤツね」とよく言うことに気づいた。やべえよ、俺の影響だよ。ちょっと気になるのでどうやって矯正するか悩む。

私は、ある日思い立って二人に言ってみた。「『ヤツ』という言葉は不愉快な人がいるし、乱暴な言葉なのであまり使わない方がいい言葉だ。お父さんも使ってしまうことがあるけども良くないね」と。

二人は真剣に聞いてる。

「だからね」と私は続ける。

「これから『ヤツ』という言葉は使わないようにしよう。これから『ヤツ』と言ったらヤツポンだ。『ヤツ』と言ったら、おでこを『ヤツぽーん!』と叩いていいことにしよう」「うん、わかった」と姉弟は声をそろえる。いい子たちじゃないか。

「練習してみよう。ほら言ってごらん」「ヤツ」「ヤツぽーん」わはははは「では今度は父ちゃん言うからな」「うん」「ヤツ」「ヤツぽーーーーん」わはははは。けっこう面白い。「ようし、決まりだ。じゃあ今日から『ヤツ』と言ったらヤツポンだぞ」「うん」

で、どうなったかと言うと、その日から子供たちは一度も「ヤツ」と言わなくなった。すげえよ。けどそれじゃゲームがつまんねえよ、とかすっかり手段が目的化してしまった。そう、賢明なる皆さんはお察しかと思いますが、とにかく私がことあるごとに「そこの向こうのヤツとって」「ヤツぽーーん」「洗濯機のしたにあったヤツで」「ヤツぽーーん」「昨日もってきたヤツがさー」「パパヤツぽーーーん」まあ一時間に一回はヤツポンされる羽目になった。なんだ私はとんだヤツポン野郎だったわけだが、さらに可笑しいのはうちの奥さんもちょっとダラけるとヤツポンだったのだ。私より数がすくないもののけっこう使っているのがわかった。

なんだったっけ。

叱責の話だ。

子供のわがままについ強く対応しがちだけども、それはあんまりよくないというのは知っている。最近もちょっと内輪で話題になっていたけども、こういうときは肯定論法で対応すべきだ。肯定論法というのは正しい言葉かわからない。街のファシリテータからサンデルさんまでよく使う、 “Yes and … question?”、「(そうだね|なるほど)、では○○はどうだろうか?」というパターンだ。またこれが難しい。全員に目的意識がある職場ではよほどのことが無い限りこれで議論が転がるけども、ほんの少し前まで人間というより動物、そうアニマルというカテゴリにいた子供たちがそんな簡単にいくとは限らない。

で、先日の朝、妻が作ったおむすびをなかなか食べないと言ってたので、通常であれば「屋久島に行くか?」と脅すところであるが、試しに肯定論法をトライしてみた。なぜ屋久島なのかは話せば長くなるけど、ただいま屋久島は息子の恐怖ワードになっている。いつまでもおむすびについている梅がやだとか言うので(本当は梅干しが好物)さじを投げかけたが、では父ちゃんは今から支度をがんばってするから、君もがんばって食べてみるか?と言ったらうなずいた。うなずいた、今うなずいたよ。よしじゃー競争するぞ、せーの。といって支度して戻ってきたら3つあるミニおむすびのうち2つを食べてた。すげえよ肯定論法。つうかめんどくせえよ子育て。

ただしこれは私だったから、というのがあるみたいだ。奥さんの前ではかなりわがままだそうだから。ちなみに「父ちゃん好き?」と聞くと「好きだけど、怒ってる父ちゃんは大嫌い」と言われた。父親の怖さの演出をどのくらいするか、というのは未だ決まっていない。どうしよう。父ちゃんなんて小心者で根性のないワックだと、化けの皮はどうせ思春期あたりで剥げるだろうけども、それまでな。ホントどのくらいのレベルがいいんだろう。ナチュラルボーン・ヤツポンの苦悩はまだまだ多い。