2005/05/03: Development -- 欧米/遅刻の誕生/バンド名クイズ
真顔だ。
Googleで検索してみると、 たくさんあって楽しい。
私も欧米体験がありますから(マウイに3日)、よく思う。
カタカナ名字+日本語女性名(例: コンティニュエーション礼子)の「欧米では考えらないことです本」については斉藤美奈子が一刀両断していたと思うのだが、書名が思い出せない。
さて、
「遅刻の誕生―近代日本における時間意識の形成」(amazon)という本がある。amazonには書影がないので日焼けした我が家の本の画像を載せるが、↑のようなイカした表紙だ。
以下は前書きから。この前書きだけでも面白い話ばかりだ。
律儀なオランダ人というのは日本に船の建設指導に来た人であまりにいい加減な日本人に対する愚痴をこぼしてた人だ。いるよねこういう人。いやそういう話ではなくて。
この律儀なオランダ人の悩みは、実は、幕末から明治維新以降に近代日本を建設するために到来したお雇い外国人技術者にとって、ほぼ共通の悩みであった。彼らは工場や建設現場で日本人労働者の勤務ぶりにしばしば業を煮やしたが、その主たる原因は、彼らが時間を守らないこと、まるで時計の時間とは無関係に物事が進行する日本人の仕事ぶりだったというのである。
西洋で近代的な時間システムが登場するのは、14世紀に機械時計が登場し、15世紀にそれに基づく定時法が普及してからのことである。15世紀にはヨーロッパの各都市で、市庁舎の時計台が人々に定時法の時を知らせるようになる。このような人工的で均一に流れる時間を必要としたのは、商人や手工業者など都市の市民階級の人々であった。彼らにとって、時間とは労働の量をはかり、利子の額を決定する経済的意味を持つようになっていたのである。「タイム・イズ・マネー」という標語は18世紀のアメリカのベンジャミン・フランクリンの言葉として有名であるが、その発想はそれよりはるか以前から、彼らの間に広まっていた。
労働における時間規律が励行されるようになるのは18世紀になってから。それまでの職人や労働者にとっては、週末にしたたか酒を飲む、月曜日は仕事をサボる、といったことも日常茶飯のことであったが、工場に高価な大型機械が導入されることによって、事情は一変する。機械の始動時間に合わせて、その運転に直接間接関わる作業者も工場にきて仕事を開始することが強制されるようになる。
19世紀における鉄道の普及も人々のもつ時間の意識と制度に対して革命を引き起こした。それは定時運行のために時間規律を励行させただけでなく、各地の時間を正確に同期させた標準時の制度を誕生させた。
まとめると、
- 日本人は時間にルーズだ
- 西洋では15世紀には定時法が普及していた
- 定時法を必要としたのは商人や手工業者などの都市市民階級だ
- 「タイム・イズ・マネー」はベンジャミン・フランクリンの言葉
- 労働における時間規律は機械導入がきっかけ
- 鉄道の普及は時間規律を励行した
- 鉄道の普及は標準時の制度を誕生させた
こんな感じでこの本は、 鉄道制度と時間規律向上の歴史、江戸時代から大正時代以降の日本の労働時間規律の向上、明治以降の小学校での時間規律教育、旧暦と新暦による季節感のずれ、明治以降の時計の輸入と国内生産、日本の家庭での時計の普及、などの各種文章が詰まっているイカした本だ。
問題があるとすると、各文章の著者が異なるので(研究者が書いている)文章によってテイストが違うためグルーブ感がないことと、価格が高いことだ(4000円)。あと前書きにあったが、重要な近代的軍隊の整備と時間規律については書かれていない。
でもやはり目からいろんなものが落ちて面白いですよ
All About Japanの四方氏の テクノポップは テクノポップじゃない内容ばかり充実していて面白い。最近ずっと 「名前で遊ぼう」 のお題は頭に入れているのだが、だんだん難しくなってきてなかなか浮かばない(でもいくつか採用されてるぞ)。DJへの道はまだ長い。すごいマニアが一杯なのだ。
その名前お題コーナーをまとめた バンド名クイズ
ぜんぜんわからん。難しいー。
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